和食の基本『米』について少し書き留めておこうと思います。

お米の国から来た私たちですから、それぞれの国で身近で手に入る美味しいお米を選んでらっしゃると思うのですが、私はベルギーに来てある日おやっ?っとなったことが・・・

 

というのも、米に消費期限があるってことなんです・・・(え?当たり前じゃ?って思われ方もいらっしゃるかと思いますが)

皆さんのお住まいの国では如何ですか?

 

日本だと精米年月日が記載されていて、消費(味)期限の記載は無いですよね?

野菜と同じ扱いなのかな?

 

こちらベルギーだと、米のパッケージには二年の消費期限が設けられています。

それも、精米日からなのか?袋詰めした日からなのか?詳細は、謎・・・近々保健所に行くのでちょっとついでに訊いて来ますね。

 

 

そうなるとですよ・・・通常精米日から運ばれ販売され、消費者は冷蔵庫や冷暗所で保管し、春夏は約1ヶ月…秋冬は約2ヶ月以内(どんなに大目に見ても3ヶ月!)を目安に消費をするのが良いとされているのを考えると、商品の回転が悪いお店の米は、どんなにいいお米であってもアレレ?な乾燥した又は酸化した古い米を買ってしまってる事になります。

2年の消費期限内に売ればいいわけですもんね?

 

SUSHI RICE とか RIZ SUSHI と書かれたパッケージのお米を買ってきて使ってはみたもののアレ?なんか美味しくない・・・っていうか不味い。

というのも精米日からだいぶだいぶだいぶだーーーーいぶ経ってるけど消費期限内だってだけの古い米だった可能性も・・・。

中華レストランで出された臭みのある米は古米特有の酸化した糠の臭いなのかと理解するのには時間がかかりましたね…だってそんなご飯生まれて一度も食べた経験がないですもん!

洗米の仕方1度目の研ぎで臭みが米に入ってしまうような研ぎ方をしていればもう最悪でしょう。

 

古くなるとまず米に付いている糠が酸化します!米糠は油分(ライスオイルは米からではなく米糠の油分)を多く含んでいますから(いくらライスオイルが酸化しにくい性質でも)当然ですね!これは臭みの原因に…。湿気がある所や温度が高い所に保存すればもちろんカビが生えます(これは洗米した時点で水の色が黒ずみます)、乾燥させればさせたで、割れやすく炊き上がりベチャベチャに…。

 

ここまでで海外で見かけるSUSHIレストランのシャリを思い浮かべた方もいらっしゃると思います。

ついでに言うなら、ギチギチガチガチのシャリはその国の規定の寿司というか生魚を保存する温度で冷蔵させる為、酢飯が炊きあがった状態のα化した米からβ化し硬くなってしまうんですね。

これは、食べる時間に合わせて予約したり、冷蔵庫保管した後でも食事の30分前には暑すぎない場所で温度を戻してあげることで幾分ましになるかと思います。

元が美味しくなかったら元も子も無いですが・・・。

 

それと米を語る上で非常に大事なのは、『水』です。

水質のお話になりますが、皆さんのお住まいの国というよりも地域は軟水ですか?それとも硬水でしょうか?

ベルギーワロン地方では毎年春に過払い調整と共に送られてくる書類に水質調査の報告書が添付されきます。

下の画像はベルギーワロン地方の水質をコミューン(役所管轄)毎に記したものになります。

 

赤・桃=軟水

薄水色=中硬水

水色=硬水

青=超硬水

といった感じでしょうか。

軟水・硬水の定義はWHOによる定義だとMg(マグネシウム)とCa(カルシウム)含有量が

Mg・Ca/ℓ

軟水60mg未満/ℓ

中硬水60mg~120mg/ℓ

硬水120mg~180mg/ℓ

とされています。

 

ちなみに我が家は西部に位置しますので、硬水の地域にあたります。

 

同じ米を同じ条件で赤の地域の水と青の地域の水で炊いた場合、炊き上がりに顕著にさが現れます。

軟水はしっとりふっくらな炊き上がり、硬水はパサついた炊き上がりに・・・。

これはカルシウムが食物繊維を硬化させるせいだとか・・・

 

そして出汁を取った時や、煮込み料理、豆腐作り、お茶等にも違いが出てきます。

 

硬水では出汁はうまく旨みが抽出されず、臭みが出て濁ります。

 

一方硬水で煮込む料理は、野菜肉共に形が崩れることなく長時間煮込むことが可能で、灰汁は出て行き、旨みは逃げていきません。

 

そして豆腐は、大豆を硬水で戻し硬水で豆乳を作った場合、豆乳濃度が低くなりにがりで固めようにも上手く固まりません。

 

お茶はどうでしょうか?緑茶を硬水で入れた場合過度なミネラル分(鉄分=色が濃く/カルシウム=膜)とお茶に含まれる成分タンニンが結合して膜が張ってしまいます。味も旨味が出ない為美味しくありません。

中国茶や紅茶等の半発酵・発酵茶の場合は中硬水~硬水が適していて硬水によって香りが出やすくなるそうです。

 

こう細かく話していくとややこしいのですが、うまいこと産地の料理や産物と水は見事に合致します。

そうやって長い年月をかけてその土地土地の食文化が育まれて来たのでしょうね。

 

お米の話から大きく反れましたが、異国で美味しくお米を炊くには日本に居た時と同じ条件・が必要になってくるという事がお分かり頂けたかと思います。

 

国によって条件は変わってくるかとは思いますが、あれ?この炊き上がりおかしいな?と思ったらお米の状態やお水の事を思い出してみてくださいね!

 

 

ちょっとうーん・・・なお米でも、氷を入れて温度差をつけて炊く方法や、日本酒、味醂、蜂蜜を入れる方法等先人の知恵も溢れていますので、美味しく海外で和食を頂きましょう!

 

 

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米麹

米麹の作り方
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米、種麹菌、が手に入れば世界中何処でも米麹を仕込む事が可能です。
私の住む欧州ベルギーの片田舎でも、毎年米麹を仕込み、家族が食べる1年分の味噌を仕込んでいます。
それ以外にも、味醂や甘酒、塩麹、醤油麹に様々な漬物、豆板醤なんかも米麹を使って作る事が可能です。
米麹が自分で作れれば、日本から遠く離れた場所に居ても、現地食材と併せて日本食材の多くを自宅で作る事が出来ます。
紹介したい自家製の発酵・加工・保存食品はたくさんありますが、米麹は最初にご紹介するのに相応しい発酵食材でしょう。
まずは、あると便利な道具紹介からしていきます。
上2つが種麹菌 下は左から蒸し布、さらし、茶漉し、しゃもじ
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蒸しざると蒸し布

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クーラーボックス、湯たんぽ、温度調節用タオル

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温度計

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ボウル(中〜大)
ざる(中〜大)
*米の量に対し余裕のあるサイズを用意
鍋(米を蒸すため)
鍋(煮沸用)
蒸しざる
(普通の金属製のざる+底上げ出来る道具があればそれでも)
バット(米を冷ます、麹蓋に使用)
しゃもじ
茶漉し(目があまり詰まっていない物)
温度計
さらし
(清潔で色移りしないな布であれば何でも)
蒸し布
(さらしでも出来ます)
殺菌用のアルコール(甘味や香りのついていない40度程度のスピリッツ等)
クーラーボックス
(発泡スチロールケースや、段ボールでも可)
湯たんぽ(電気あんか、電気毛布でも)
書き出すと結構ありますが、自宅で普通に食事を作られているご家庭ならば殆どの物が揃う(代用可能)かと思います。
そして一番重要な
種麹菌(国によって持ち込み制限がある場合も…取り寄せる際にも、各国の検疫に問合せを!!)
amazonでもサクッと買えます!
種麹 100g
道具の殺菌方法
家庭で出来る殺菌方法は3点
☆煮沸(100℃で30秒/90度以上で5分以上)
☆次亜塩素酸ナトリウム(塩素系漂白剤)
☆エタノール(アルコール)
道具によって適切な殺菌方法を選びましょう。
大きい道具は水拭き、洗剤等で洗った後ハイター又はエタノールスプレーで…
布類は煮沸で…
茶漉しは煮沸し乾燥…等
もちろん手洗いも!
工程の説明
洗米
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米を炊く工程と変わらず、1度目の研ぎは素早く流し2度目3度目と、糠の白濁がある程度クリアになるまで洗米しますが、強く研いでしまうと米が割れてしまうので、優しく割れぬ様に洗いましょう。
割れてしまうと、蒸した際にムラが出来、米麹の仕上がりにひびきます。
浸水
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たっぷりの水で浸水させ、米に水を吸わせましょう。

各国の水質事情があるかと思いますが、軟水を使用してください。
ミネラル分の多い硬水を使用すると炊飯時同様、米の出来上がりがパサついたものに仕上がる事があります。
浸水時間の目安
  12時間
夏           6時間
冬         20時間
室内温度が上がりすぎる夏場に関しては、冷蔵庫内で20時間浸水させるという方法で、水の傷みを防いでください。
その際、臭いの移りにもご注意を。
粒の大きいジャワイカ米、リゾット用の米などを利用する場合や、粒の小さい米を利用する場合は浸水時間を前後させて調整してください。
水切り
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2〜3時間かけてゆっくり水を切りましょう。ざるを強く振って米を割らぬ様注意してください。

乾燥させすぎも割れの原因となります。
米を蒸す
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水切りを終えた米を蒸し布に包み、1時間を目安に米を蒸していきます。

1時間ほど経ったら1度米を数粒摘み潰し一まとまりになる様でしたら完了です。
まだ硬く足りない様でしたらもう10分蒸し、同様に硬さを確認してください。
しゃもじで切る様にして蒸気と熱を飛ばしていきます。
36度〜40度程度にまで温度を下げ、いよいよ種付け作業です。なかなか温度が下がらないと思っても、気をぬくとあっという間に36度を下回ってしまいますので、注意してください。
種付け
使用する割合は米1kgに対し種麹菌1gですが、慣れるまでは多めに使用して(1%程)失敗のない様に仕込みをしましょう。多く使う分には問題ありません。
茶漉しに米の量から割り出した種麹菌を入れ、撒いては混ぜ、撒いては混ぜを繰り返し温度が36度を下回る前に手早く終わらせ、煮沸が終わり冷めて絞ったさらしにきつめに丸め包んでいきます。
保温
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湯たんぽや電気毛布等で32度〜36度を維持。湯たんぽは直接当たる部分は温度が上がりすぎる為、タオル等をかませて調整します。

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丁度いい感じです。

{39A6F1D4-B7DD-4942-A3E9-306A8728D7DA}上の画像は蓋が閉まっていますが、麹菌は酸素が重要です!蓋を少し開けて、温度が安定したら空気が入る状態を作ってあげてください。
酸素・適度な水分・適度な温度!
手入れ①
18時間から20時間程経過すると、菌の働きが活発になっていきます。
温度が上昇し、38度から40度くらいまでになっていき、米粒同士もくっつき画像の様に塊になります。手入れ作業ではこの米粒同士をバラバラにし温度を下げてあげるのですが、下げすぎない様に注意が必要です。下げ過ぎたら、保温してあげてください。
塊をバラすのは清潔な素手で問題ありません。
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上がりすぎちゃいました…でも、大丈夫。
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パラパラと米粒が離れたらまた、さらしで包んであげましょう。

これで酸素が全体に行き渡りさらに菌の働き、増殖が活性化します。
手入れ②
1度目の手入れから約6時間後1度目同様手入れをしていきます。
6時間経過前でも温度が38度を超えていたら蓋を開けて温度調節又は手入れを随時行ってください。
回数はあくまで目安です。
この時、さらしの水分がなくなっていたら、手入れの際に煮沸殺菌済みの適度に水分が含んだ新しいさらしに交換してください。
温度調節を続け出麹(麹の出来上がり)の目安は開始から約48時間後。
米に麹黴が均等に覆ったら完成です。
まだ熱がしばらく籠もるため風通しの良い場所で熱を冷まし、冷蔵(3週間)又は冷凍(3ヶ月)で保存してください。
味噌を作る等、塩を添加するのが分かっていれば、予め計算するなどし早めの塩切り(米麹と塩を混ぜる)をおすすめします。


はじめに

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海外で和食

和食に飢えた日本人が、妊娠出産をきっかけに子供には日本の伝統的な食を伝承せねばと始め、発酵食品や加工食品を一つ一つ作ってるっていう・・・そのまんまのブログです。

遠く日本を離れ、普段の食事は手に入りやすい現地のお料理という方も多いのではないでしょうか? 身体が弱った時、あぁ・・・おじやが食べたいなぁとか、お味噌汁飲みたいなぁ・・・なんて、私は、ふと思い浮かびます。

幼いころから食べ慣れた故郷の味、母の味というのは美味しいと言うだけではない心に届くホッとするお守りの様な要素がありますね。お家で梅干を漬けていた、お味噌を仕込んでいたなんて方は尚のことかと思います。

在外邦人は135万人程、うち半数は永住者だと知りました。世界に散らばる日本の大きな子供たちに、海外でも日本を思い出す料理を作れるヒントが届いたら幸いです。

いつでも美味しい安心のごはんを召し上がれ!!!

 

Miwa